21年のグレードレース開幕戦。S班3名をはじめ、豪華メンバーが新春開催を盛り上げる。主役の座に最も近いのは郡司浩平だろう。11月競輪祭でGⅠ初制覇。年間を通して高いパフォーマンスを発揮した。2年連続のS班として迎える21年はさらなる高みを目指す。昨年の当地記念は準決勝で落車失格しているだけに、同じ舞台できっちりリベンジを果たしてスタートダッシュを決めよう。神奈川同士の内藤秀久は20年のビッグレースで2度の優出。追い込みとしてランクを上げた。連係実績豊富な郡司を援護してマッチレースに持ち込む。
関東勢はS班の平原康多に地元の鈴木竜士、鈴木庸之、坂井洋ら充実の布陣。平原は度重なる落車に苦しみながらも高いレベルで安定していた。競輪祭は準Vと調子は上向き。関東の若手機動型がそろっている今シリーズは番手戦が多くなりそう。3年ぶり3度目の当地記念制覇へ集中力を研ぎ澄ませる。鈴木竜は20年5月に茨城から東京に移籍。10月京王閣記念は準決勝で敗退しているだけに、移籍後2度目となる地元記念は結果がほしい。攻め口は多彩で自力、番手のどちらも強い。鈴木庸は競輪祭でGⅠ初優出。腰椎ヘルニア手術から見事に復活を果たした。坂井はビッグ戦線でも存在感を高めている。今期はS級1班に初昇格。積極駆けでラインを引っ張る。
清水裕友は鳳凰賞典3連覇に挑む。20年は2月全日本選抜で待望のGⅠ初優勝。その後は少しリズムを崩した時期もあったが、ここに来て復調している。冬場の重いバンクは得意にしており、強豪相手にパワー全開だ。しぶとい桑原大志が同県の後輩に食い下がる。
菅田壱道に成田和也、大森慶一の北日本勢も強力。菅田はタイトルに手が届く位置まできている。スピードの切れ、立ち回りの上手さで他地区に抵抗する。成田は10月京王閣で2年ぶりのグレードレース優出。好調時の切れが戻ってきた。大森は目標不発でも突っ込めている。
当地でのグランプリ優勝経験がある村上義弘に椎木尾拓哉の近畿勢や小川真太郎、松岡貴久の動向も見逃せない。
【提供:日刊プロスポーツ新聞社】